ぽよろぐ

30代父の書く、育児のこと、お金のこと、仕事のこと。

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大企業(SI)に入って学べたこと

私は新卒で製造業の日系大企業に入り5年ほど働いた後、ベンチャーに転職してたのしく働いています。今は社会人約10年目の30代半ばです。

この度家の片付けをしていたら、最初の大企業で働いていたときの業務ノートが発掘されたので、学びを振り返ることで供養しようと思います。

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プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントやシステムエンジニアリングは、働く上で非常につぶしが利く分野だと思います。どのような仕事も、突き詰めれば限られた制約の中で計画→実行→成果を顧客に届ける、という行為を確実に実践するための知見を総称してプロジェクトマネジメントと呼ぶからです。

システムエンジニアリングも同様で、大きなシステムも細分化すれば小さなサブシステムを統合してできていることや、サブシステム間の依存関係などに着目する癖がつくことで、どのような仕事もシステマティックに切り分けられる視点が身につきます。

プロジェクトマネジメントは、理論と実践のギャップが大きな分野だと思います。PMBOKなど、体系化の試みは多々ありますが、例えば「ステークホルダーを分析し、有効な方法で報告する計画を立てましょう」と言われても「そりゃそうだよね」としか思いません。結局体系は辞書的に使いながら、現場で試行錯誤しながら、その人が使いやすいツールやプロセスを作っていくしかないんだと思います。

私が新卒で入った企業は、国をお客様とするシステムインテグレーターでした。いわゆる多重下請け構造のトップに当たります。幸い新卒入社直後から、各種プロジェクトのプロマネ率いるチームで働けたのはとてもいい経験になりました。大規模システムを確実に作るための計画書・手順書の体系、不具合が起きたときの対処方法、お客様とのコミュニケーション、プロジェクトメンバーのモチベーションを考えながら動くこと、など。

ちなみにこの会社で最もよく使われていたプロジェクトマネジメントツールは「Excel」でした。曰く、「社内で実際の管理に使うのも、同じソースを元にお客様に見せる用の表を作るのも、どちらもやりやすいツールがExcelだから」とのことでした。

大企業の組織の仕組みや意思決定の流れを知ること

大企業でなんとなくやってきた人が、転職活動をしようと思ってぶち当たる壁は、「売り物になるレベルの専門性のなさ」ではないでしょうか。開き直るわけではないですが、私は「大企業の中にいた事」自体が強みになりうると思っています。

日本のTo Bのビジネスをしている企業の大半は、大企業を相手に仕事をしています。そのような会社で働く場合、例えばお客様の企業の中の稟議の動きを具体的に把握できることは、特に営業やマーケティングの目線で強みになります。

また大企業の仕事の大半は社内調整ですが、これもそこそこの規模の会社で働く上では必須のスキルになってきます。

あこがれの仕事の実態を知れたこと

私が属していたのはとある特殊な業界で、国民の大半が知っているようなプロジェクトもありました。私は子供の頃からの憧れでこの業界に入ったので、この現場に行けたことは、自分の人生の中で必須なプロセスだったと思っています。そしてそのような知名度のある仕事に関われることも、大企業ならではです。

一方でそのあこがれのお仕事の実態が、薄給の下請けを24時間2交代制で回して成り立っていることや、業績不振、仕事のやり方の刷新ができないこと、など、様々な大人の事情の上に成り立っていることもよくわかりました。実態を知れたし、この経験があったから次のステップに進む決断ができた、という意味では、いい学びだったと捉えています。