ぽよろぐ

30代父の書く、育児のこと、お金のこと、仕事のこと。

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

ベンチャーにいる知り合いから転職の誘いを受けたら?

サラリーマン人生やってると、ベンチャーにいる知り合いから「ウチ来ない?」って声をかけられることがあります。本当に誰にでも起こりえます。

仮に受けたオファーに迷いがないって方。おめでとうございます。今後も爆速で成長してください。

一方で、受けたオファーが、待遇や将来性いずれかの要素で明らかにダメで、一蹴して断れるようならば、それまたある種問題ありません。なかったコトにして美味い酒飲みましょう。

問題は、それまで転職を考えてなかったり、ヘッドハントが他人事だと思っていた人が、そこそこ良いオファーを受けてしまった場合です。これはじわじわと迷い始めます。千載一遇のチャンスのような気もする一方で、将来の見通しが立つ今の職場も捨てがたい。私にも経験がありますし、後輩から相談を受けたこともあります。この記事はそんな境遇の方に向けた記事です。

https://2.bp.blogspot.com/-nqSMQJBnNI8/VcMlWBzhclI/AAAAAAAAwaI/dAJHQeEZ5rw/s800/fukidashi_tensyoku_woman.png

まずは喜ぼう

まずは声をかけてもらった幸運を喜びましょう。「誰にでも起こりえる」と書きましたが、前向きに考慮するに値する求人に巡り会える、しかも先方から名指しで声をかけてもらえる。そんなことは簡単に起こることじゃありません。あなたのこれまでの努力、人脈、そして先方とコンタクトを取っていた行動力の賜物です。ましてや様々な事情で「安定」を職業選択の前提に置かねばならない人も多い中、「やりたいこと」や「挑戦」を軸にして仕事を選ぶ幸運は、そう多くの人に与えられるものではありません。まずは求人内容についてあれこれ考え始める前に、そのことに深く感謝しましょう。

そして落ち着こう

そんな幸運な境遇なのに、場合によっては、あなたは落ち着かなくて藁をもすがる気持ちになります。「行くべきか、行かざるべきか、この答えを誰か他の人が出してくれればいいのに。」とまで思うこともあります。一方で誰かに相談するほど、相談相手の発言に思った以上に影響を受け、思考がブレブレになります。

なぜなら、転職の問いかけには必ず期日があるからです。それも、人生がかかった回答を出すまで1ヶ月とか2ヶ月とか言う単位の期日が。これまでの人生において、こんなスパンで大きな決断を、それもあまり準備なく、下さなきゃいけないタイミングはあまりなかったはずです。そりゃ迷うのも当然。

でも、人生の選択って、往々にしてそんなもんです。そして焦って下した選択は、後で何かあった際に後悔します。まずは可能な限りリラックスして考えられる環境を整えましょう。有給が取れるならば取ればいいし、遠くに行くのも良いでしょう。どうせ辞めるかもしれない職場です。ちょっとくらいの迷惑をかけることに躊躇する必要はありません。

裏切るようですが、ここまでが私がオリジナルの言葉で、あなたに対してかけられる言葉の全てです。正直、あなたに対して与えることのできる、間違いのない言葉はありません。どんな転職もケースバイケースです。ここでは参考として、同じような境遇で、幸せな転職をした例を2例掲載します。

成功した転職の例

大手総合電機メーカー→インフラ系IT企業

経緯によらず、転職の成功・失敗の鍵になるのは、それに対してあなた自身がどれだけ準備していたかで決まります。

私の元同僚の例です。彼女は本業の傍ら、週末に有志メンバーで集まって、本業に関連するWebメディアの制作に精を出していました。このWebメディアはそれなりなPVも稼げてきて、本業の人たちの中でも骨太の内容を掲載するメディアとして認知される存在に育ちつつあります。そんな中、この業界への進出を考える某IT企業から、本業としての彼女ではなく、Webメディアのメンバーに対して仕事のオファーがありました。この業界の動向を適切に伝えているWebメディアのメンバーならば、その企業の適切なナビゲーターになれるだろう、との判断の元です。ちょうど本業の職場の業績の伸び悩みから、次のキャリアを模索し始めていた彼女は、現在そのIT企業に転職し、新たなスキルを身に着けながらバリバリ楽しく働いています。

財団法人の研究機関→物流会社

もういっちょ、私の友人の例です。彼は様々なフィールドで使われる応用研究に関する研究員をしていました。研究員と言っても研究内容が実際のビジネスと密接に関わっており、「それ何の役に立つの?」という問いかけを自身に常に問いかけるタイプの、ビジネス的思考ができる研究員です。彼もまた、共同研究で一緒になったベンチャー企業からオファーを受けました。そのベンチャー企業は、まさに彼が研究していた技術を使って、古くからある市場の仕組みを覆そうとする、非常に着眼点の良い企業でした。直近で大型の資金調達に成功していたこともあり、私は彼がこの企業に十中八九行くものと思っていました。

ところが彼は、この転職のタイミングでかなり手堅い物流会社に行くことに決めました。話を聞いてみると、彼はそのベンチャーからオファーを貰ったタイミングで、私を含め信頼のできる友人何人かに相談をしたらしいのですが、その中に最終的に行くことになった物流会社の先輩がいました。タイミングの良いことに、その物流会社もちょうど彼の研究テーマを活用したシステムを、自社に取り込もうとしていたらしいのです。結果として彼は、かなり硬いその物流会社としては大きな裁量を与えられ、新たな環境で挑戦しています。

成功の鍵は準備の良さ

いかがでしょうか。いずれも見事な「個人的な活動を通じて転職への準備をしていた例」と言えるでしょう。1つ目の彼女の行動力は言うまでもがなですが、2つ目の例に上げた友人の例では、その研究テーマの選定にかなり先見の明がありました。彼は大学院への進学にあたり、事前にその業界の教授に、この先伸びしろのある研究テーマを聞いて回ったのだそうです。その結果が、研究テーマを選定してから10年近い年月を経て花開きつつあります。

後悔のしない転職とは、これらの例のようにあなたの中に元々ある好きなこと/信念に基づいた自発的な行動の先にあるものです。ここで言う好きなこと、とは、これらの例のように、必ずしも特別なことではなくても構いません。普段から異業種のニュースにアンテナを張るようにしている、プレゼンが好き、株式投資が好き、ブログを書くことが好き、海外ドラマが好き、子育てや教育に対して譲れない思いを持っている、人から相談されることが多い、など、何でも構いません。あなた自身がこれまで、どんなことに心を動かされ、どのような行動をとってきたかを整理し、与えられたオファーにどう活かせるかを、落ち着いた環境で見直してみましょう。

それでも納得行く結論が得られなければ…

今回の話はなかったことにしましょう。はっきり言って、あなたは今回のオファーを受ける準備ができていないか、ミスマッチです。今回の話をきっかけにして、「どんなオファーがきたら嬉しいか」「今日が最終出社日だったら、職場にどんなスピーチをして去るか」などを考えながら仕事をすると、色んなことが自分事化できてきて、仕事が捗るようになりますよ。