※本記事はコロナ以前の2019年に書かれたものです。コロナ禍で在宅需要が高まった2021年初頭のいま、天板、電動昇降脚、ワトコオイルのすべての材料において、在庫が逼迫している状況のようです。なるべく手戻りのない作業となるよう、本記事が誰かのデスク製作の参考になれば幸いです。
この度自宅に念願の書斎スペースを手に入れたので、現時点で理想とする作業環境を整えるべく、作業用デスクを自作した。なんとこの机、電動昇降機能付きである。
構想から作り方までをまとめてみる。天板はタモ材にワトコオイルでフィニッシュなので、その作例を知りたい方にも参考になれば幸いです。
私が机に求めたこと
- 部屋の大きさに合わせながらも、なるべく広いこと。具体的には、奥行き60cm以上、幅120cm以上。
- 私(身長165cm)と妻(150cm)、そして将来は子供が、快適に使えること。人の身長と、椅子と机の高さの間には幸せな関係がある(下記参照)。この調整が何らかの方法でできること。
- 頑丈であり、長いこと愛用できること。
- 予算は5万円以下で、なるべくコストパフォーマンスがいいこと。
- 可能であれば天板は無垢板であること。
上記の条件を満たすデスクをAmazonで探すと、Bauhutteのこちらのデスク一択になる。
Bauhutte (バウヒュッテ) PCデスク 昇降式 (幅120cm×奥行55cm) BHD-1200M
- 出版社/メーカー: Bauhutte (バウヒュッテ)
- メディア: ホーム&キッチン
- この商品を含むブログを見る
ただ今回は、FlexiSpotの電動昇降デスクをMakuakeで見て以来、これに天然木材天板をどうしてもつけたくなってしまった。電動昇降である必要があるのか、と言うツッコミはもっともだが、作りたくなっちゃったんだからしょうがない。
材料
今回かかった材料費の総額は6万3千円となった。5万円の予算からは足が出たが、非常に満足している。なお、ここに含まれていないが必要な工具は、電動ドライバー、ワトコオイルを塗る刷毛、紙やすり、などがある。
電動昇降脚
2021年2月現在、この記事を書いた2018年と比べて、Amazonで買えるFlexispotの電動スタンディングデスク脚の選択肢がだいぶ更新されている。現時点では、E3のホワイトしか入手できないようだ。
他のタイプを選びたい場合、日本の販売代理店であるFleximountの直販サイトから購入するのが良いと思う。
(※以下は2019年の内容です)
クラウドファンディング実施時から、Amazonで同メーカーからの電動昇降脚は販売されていた。今回私が購入したのはこちらのE1Eのブラック。
Flexispotの電動昇降脚には、E1E、E1、E3の三種類がある。
E1とE1Eと、最後の"E"の有無の違いは、自分に合った最適な高さに自動で合わせてくれるメモリ機能や、長時間同じ姿勢でいることに対するアラーム機能など、E1の方がE1Eより高機能であること。この追加機能は、私は不要だと考えた。高さを手軽に調整できるための電動昇降なので、機械に覚えてもらわなくても自分で設定できる。ちなみに廉価版タイプはE1Eしかなく、E3Eは存在しない。
E1EとE3の違いについて。最初は耐荷重と価格の差しか見ていなかった。
しかし作り終わった今気づいたのだが、最も重要なのは昇降範囲だった。
実は、E1Eの最低高さである71cmというのは、結構高い。
たとえば、私の妻の身長である150cmの理想の机の高さは、58cm。この価格差からして難しいところだが、長いこと愛用することを考えると、今後自宅の作業用デスクを作る方には高さも十分に検討してほしい。
なお、天板をDIYする場合、天板を脚に取り付けるネジ穴の位置等が事前に気になる。日本での販売元であるFleximountのお問い合わせからメールを送ることで、電動脚の図面を送ってもらえた。
天板
Flexispot純正の天板は、私にはピンとこなかった。
やはりこだわるなら無垢板がいい。無垢板だと反りが気になるので、反り止め加工もしてほしい。サイズは自分で指定したい。そして可能な限り早く届いてほしい。
この条件を満たすのは、私が見た中ではマルトクショップ一択だった。特に反り止め加工がついてくるのは他になかったと思う。
DIYは木材選びが一番楽しく、難しい。木目の綺麗さ、色味、素材の頑丈さ、重量…。
今回は作業用デスクなので、少し固めのタモ材にした。マルトクショップにはモクモク通信という、かゆいところに手が届くDIYコンテンツが充実しており、このあたり、読み始めたら止まらない。
実は、私はマルトクショップには以前にも一度お世話になっている。
以前お願いした際にはマルトクショップ側に塗装まで含めてお願いした。今回は、塗装を足すと1万円くらい追加でかかることがわかったので、塗装は自分で行うことにした。
タモ材 x ワトコオイル(ナチュラル)の塗装
今回はワトコオイルのナチュラルのみ使うことにした。
ワトコオイルを買おうとすると、一番上に1lサイズのものが出てくる。これはコスパもいいので買おうか迷うが、量が多すぎる。今回の天板は、奥行き60cm x 幅160cm = 約1平方メートルで、裏表2度塗りをした結果、200mlの缶を1本半使用した。
ニスか自然塗装か、ワックス仕上げはするか、など、木材塗装は沼であることも、調べれば調べるほどわかった。ワトコオイルのみの仕上げであれば、最低限の性能は出るし、後からワックスをかけようと思えばかけられるので、今回はミニマムなスタートとした。
参考として、タモ材のワトコオイル塗装前後の写真を上げておく。
↑塗装前のタモ材の様子。隅が濡れているように見えるのは、裏面に先にオイルを塗ったからです。
↑ワトコオイル塗装後の面。オイルの色はナチュラル。木材がそのまま濡れたような色合いになる。
↑おまけ:裏面。マルトクショップの反り止め加工の参考までに。
(2021年2月追記)ヒノキ材 x ワトコオイル(ダークウォルナット)の塗装
その後妻のためにも机を作り足すことになったので、こちらはヒノキ(集成材、節有り)とダークウォルナットのワトコオイルで仕上げた。こちらも塗装の参考までに、塗装前後の写真を載せておく。
ケーブルトレイ
机を作った当初は気にならなかったのだが、PCを置く作業デスクにはケーブルトレイが必須なのだとあとから気づいた。ケーブルトレイの固定方法は、大きく①天板にクランプで固定する方法と、②木ネジで打ち込む方法に大別される。なんとなく余計な穴を開けたくなかったので、クランプタイプのケーブルトレイをAmazonで購入した。