ぽよろぐ

30代父の書く、育児のこと、お金のこと、仕事のこと。

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日本の国家予算(純計)の推移と内訳

「一般会計予算が過去最大の100兆円を突破」とニュースになっている今日このごろ。

「日本の国家予算が100兆円かぁ、すごい額だなぁ」と思いたくなるが、「国家予算が100兆円」というのは誤り

「一般会計」というのが曲者で、これは全体の国家予算の1/3でしかない。残りの2/3は「特別会計」と呼ばれ、国会で祭り上げられることなくひっそりと淡々と執行されている。

「日本の国家予算」を正確に知りたい場合、一般会計と特別会計間のオーバーラップを適切に処理した「純計」という値で知る必要がある。

財務省の統計の中に、「第18表 日本の主要経費別純計」があったのでグラフにしてみた。

www.mof.go.jp

 

純計の推移

まず、全体推移とその内訳。

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平成20年から平成30年までの純計歳出予算推移

すなわち「日本の国家予算は?」と聞かれたら「350兆円前後」が答え。

平成30年度の歳出内訳

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平成30年度の純計歳出予算内訳

全体の予算約340兆円のうち、国債の返済が191兆円で大半を占める。

ただし「国家予算の実質的な使い方」を知りたい場合、借金の返済額を除いた出費約150兆円の内訳を知りたいので、国債費を除くと次のグラフを得る。

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平成30年度純計歳出、ただし国際関係費以外

もういっちょ、各費用ごとの推移も参考までに示しておきます。

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国家予算内訳の推移

このへんでようやく国家予算の姿が見えてくる。

社会保障関係費が実質的な出費の6割を占め、予算額も単調増加をたどる。

公共事業は2011年を底値に反転し、2013年辺りで高止まっている。震災復興経費なのか、安倍政権の余波なのかは知らない。

防衛関係費と文教および科学予算は拮抗しているが、このまま行けば防衛関係費が追い抜くかもしれない。

その他の予算額はここ10年ほどはほぼ一定といえる。